丹後きもの工房を訪ねて
10月17日(日)<丹後きもの祭り>に続いて、丹後ちりめん産地工房
めぐりを「あざみ会で」実行しました。
丹後ちりめんの出来るまでを、「たゆう織物」さんへ
田茂井勇人社長(丹後織物をフランスやイタリアへ積極的に発信されています。)
経糸を整えるための整経作業。
白生地が織られている織物工場。昔に比べると丹後で聞く機音も
年々減っていますが、田勇さんはよく頑張ってられます。
白生地に紋様を織り込むためには、紋紙が必要です。
白生地以外に有名な<丹後藤布・たんごふじふ>が
あります。
山野に自生する藤づるを原料に織られる、丹後の原始布。
山で藤伐りされた木を手に説明をして下さった。
美しく咲く藤の花の蔓の皮を剥ぎ、木槌で打ち、灰で灰汁抜きをする
工程が大変です。
小石原将夫氏の説明に、熱心に聞き入る「あざみ会」の皆さん。
後ろの衣桁にかかっているのが、<藤布の能衣装〉です。
藤こぎ作業。炊きあがったアランをコウバシでしごき、木灰や不純物などを
コキ流すと言うようです。工房のすぐ傍の小川で実演してくださいました。
「丹後藤布」として京都府無形文化財に指定される迄のご苦労は、大変なもの
だったと思います。古くは「万葉集」に<須磨の海人の塩焼き衣の藤衣 間遠にし
あればいまだ着なれず>と他に1首詠まれています。
又能にも謡われ、能衣装にも作られました。
伝統とは守り伝えていくべきもの、次の世代に継承されていくのは、きものファンに
とっても大変嬉しいことです。小石原さん、息子さんこれからも頑張ってください。
螺鈿といえば、皆さんよくご存知だとお思います。
この道30年という「民谷螺鈿」さんの民谷共路さんを訪ねました。
総螺鈿の豪華な打掛は非売品だそうです。とても素晴らしい作品でした。
下準備の段階で螺鈿織りの説明をして下さった、民谷共路様。
次の写真はお分かりですか?
写真を織物の織り込む技術を開発された「金重」織元を訪ねました。
「あざみ会」発足会の写真をもとに織れれています。
織り上がれば<のれん」になるようです。
皆様も記念の写真を織物に残されては如何でしょう。
最後に着尺の<ぼかし染め>の小林染工房です。
長く伸子を張り、一反の反物をぼかしながら染めていく
作業です。
着尺の染色は仕立て上がりを計算して染めていきますが、柄があり
いろがはっきりしている場合と違い、縫い合わせて柄があうように
ぼかして染めるのは、大変難しいとされています。
濃くても薄くてもだめで、長年の勘と経験で手早く染められていく作業
に感動しました。
韓国の追っかけ取材にもご協力頂きました。小林知久佐さんです。
ありがとうございました。